今日は年度末の3月31日。個人的なことになりますが、私が山形に来てちょうど10年が経ったということになります。
私は県の農業研修制度(平成15年度)で山形に来た訳ですが、研修期間は1年間でその先のことは何も決めていませんでした。農業も農村のことも何も知らなかったので「1年間やってみて可能性が見えれば続けるし、ダメなら辞めるしかないな」くらいに考えていました。それがなんだかんだでもう10年・・・。自分のことながら、なんだか不思議な気分もします(^^;)
この10年をひと言で振り返ると、「思ったより時間かかったよなぁ。でもこれは必要な時間だったんだろうなぁ。。。」という感じです。縁も所縁もない土地で新しいことを始めるのに、私は「まず1年、かかっても2、3年真面目にやればある程度は認めてもらえるだろうし、そのうちいい話もあるだろう」くらいに考えていました。農業・農村は後継者不足だという触れ込みでしたし、今にして思えばかなり楽観的に考えていたと思います。1年2年と続けていくうちにその考えが間違っていたことには気付いたのですが、同時に水稲の有機栽培の面白さにも目覚め始めてしまい、自身には大した展望もないのに農村に居続けてしまいました。そして2年ほど前に「さすがにもう続けられない」と考え辞意を伝えたのですが、そこでの話し合いでちょっと感じるところがあり、気持ちを入れ直して現在に至っています。そして私自身の心境の変化もあってか、以前よりは建設的に頑張れているような気はします。
この10年、農業も農村も私自身もちょっとずつ変わってきたんだろうなと思います。私が来た頃は他所からの“新規就農者”なんてほとんどいませんでしたが、今は国や県の後継・雇用対策などもあってそれほど珍しい存在ではなくなってきています。農政を含めてまだまだ新規就農者にとっては難しいことが多いですが、その存在を認めてもらえるところまではきましたからね。
この先10年を考えたとき、農業も農村も私自身もどうなっているのかイマイチよく分かりません。現在の情勢ではTPP等もあって外的要因は厳しい方向にいってしまうように思いますが、私自身としてはより主体的に頑張っていこうと思っています。
最後に。昨年引退した松井秀喜はあれだけの実績を残したにもかかわらず、引退に際し「もうちょっといい選手になれたかもね」という言葉を残しました。私は松井選手の域には到底及びませんが、最大限の努力をした上で最後はそういう締め括りができるくらいまで頑張ってみたいと思っています。この先10年もそれ以降も、もっともっと頑張らないとなー。
年度末の日にちょこっと心の内を書いてみましたが以上です。来年度もよろしくお願いいたします。(めぐ)