月別アーカイブ: 2009年5月

紙マルチの田植え




有機栽培の雑草対策のひとつに「紙マルチ」があります。

「紙マルチ」とは、その名の通り紙を敷きながら苗を植え付ける方法のことです(写真参照)。この方法の良さは、何と言っても手間をかけずに安定した抑草効果を得られることですね。一方問題点としては専用の田植え機が必要なこと、固定コスト(紙代)がかかること、それに紙が重たいことでしょうか。

私たちは「生物多様性を生かした有機栽培」に取り組んでいるわけですが、まだ現状では紙マルチに頼らなければならない部分も少なからずあります。まあ、いろいろと模索し、苦労しながら頑張っている、ということですかね(^^;)

ちなみにこの紙は50日程度で溶けるので、秋の作業には全く支障がありません。(めぐ)

キショウブ(黄菖蒲)




交流田んぼのビオトープにかなり幅を利かせて咲いています。

綺麗に咲くので草刈り時にも意識的に残していたのですが、調べたところ明治時代に持ち込まれた帰化植物らしいです。一部資料には「かなり繁殖力が強く、在来植物を脅かしている」的なことが書かれていました。そういうことなら、あんまり気を遣わないほうが良いのかもしれませんね。(めぐ)

今回もカエルネタ




山際の田んぼで代かきをしている最中、代かきローターの上を見ると緑の物が。

機械を止めてよく見ると、モリアオガエルでした。

機械の音や振動に驚いて逃げるつもりが、誤って乗っかってしまったようです。

背中を丸めて遠くを見つめている姿は、「やっちまった〜」とか「助けて〜」とか言っていそうな感じです。

この後山の近い畦まで移動して、そこに逃がしてあげました。(拓)

カブトエビ




ここ数日、私の田んぼで大増殖しています。まだ1cmにも満たない大きさなんですが、彼らはとても成長が早く、あっという間に大きくなります。そして2ヶ月くらいでスッと姿を消します。

カブトエビは恐竜の時代から今と変わらぬ姿で生き続けているそうですが、なんだか不思議な生きものです。


何度か紹介した「鳥の巣」ですが、今回も残念なことになっていました。ということで連載終了ということにさせていただきます。(めぐ)

田植え




この辺りではそろそろ田植えのピークを過ぎた感じです。うちは有機栽培がメインということもあり世間さまよりだいぶ遅く、今月25日から開始したばかりです。順次植えていく予定ですが、だいたい6月上旬までかかると思います。まあ、じっくりやるしかないですね。

写真は田植えをする渡沢組合長です。西日を影響か、哀愁たっぷりの雰囲気を醸し出していますが、実際はご夫婦で仲良く田植えしてましたよ。(今回はとくめーきぼー)

アカハライモリ 表




昨日は飯豊町まで田植えをしに行きました。その地域は元々田園地帯だったらしいのですが、いまでは転作が進み、周りを見た限り田んぼはこの一枚だけ。そういう環境のせいか、多くの生きものたちがこの田んぼに集まってきているような感じを受けます。

なかでも目立つのがアカハライモリです。私が管理する南陽市内の田んぼでは滅多に見ることはできないのですが、山が近いこの田んぼでは湧いてくるように姿を見せます。イモリが田んぼの生きものってイメージは正直ないんですけど、調べてみると繁殖期には田んぼにやってくるんだそうです。彼らにとっては貴重な田んぼなのかもしれませんね。(めぐ)

真っ赤




今回はブドウの状態ではなく、ジベ処理作業後の手を撮ってみました。赤いのはジベレリンの色ではなく、目印のために入れる色素のものです。メーカーによってピンクに近い赤から濃い赤まで様々あります。我が家で使っているものは結構濃い赤なので、写真のようになります。初めて見る人は、ちょっとびっくりするようです。

生物多様性農業支援センター 総会




昨日は生きもの調査の総本山、生物多様性農業支援センターの総会に出席するため、東京まで行ってきました。

これまで全農SR推進事務局などが中心となって生きもの調査の普及推進・取りまとめをおこなっていたものを、より発展的な形にするために発足した「NPO法人生物多様性農業支援センター(以下BASC)」。発足から丸1年の総会ということになりますが、環境への関心の高まりにつれ、業務も多忙を極めているようです。我々は一産地として頑張っていくつもりですが、今後ともBASCにはその推進役、消費者と産地の架け橋として頑張っていただきたいと思っています。

写真は基調講演をされている学習院女子大学、荘林幹太郎教授です。EUの環境保全型農業と環境直接支払いについてのお話でしたが、この20年ほどの間にヨーロッパがいかに環境重視の政策に切り替えたかがよく分かりました。歴史や文化が違うのでEUと同列には語れませんが、我が国の農業政策もEUに学ぶべき点がたくさんあるように感じます。政策を環境保全型に切り替えるには国民的な合意が不可欠だと思いますが、我々も「田んぼの生きもの調査」などを通して少しでも力になれたらなぁ、と思います。(隊長)