
今回、10日間にわたりしいたけの観察を続けてきたわけですが、私の個人的な感想を少々書いてみたいと思います。
まったくの素人意見で恐縮ですが、やっぱり目に見えない「菌」の活動によって、しいたけがこのように成長していく様子。いままでとくに疑問を持ったことはなかったんですが、よく考えたらこれがいちばん不思議でしたね。しかもちゃんとあの形になっていきますし・・・。
それと、「菌」は増える環境さえ整えば、すごい勢いで成長・増殖するんだなということも再認識しました。きのこ類に限らず田んぼにもいろいろな細菌・微生物などがいて、その中には稲の生育や抑草に役立つものもけっこういます。田んぼの環境を整えて、うまく味方にできればいいなぁと感じています。
感想としてはこんなところなんですが、ちょっと脱線したお話を。
しいたけが栽培され始めたのは江戸時代で、シイやクヌギなど広葉樹の原木に傷を付け、そこに胞子がつくのを根気よく待つという方法だったそうです。そして人工栽培については20世紀も半ば、農学者の森喜作によって確立されたとのこと。ちなみにこの森さん、大分県の山村でしいたけ栽培に失敗して悲嘆に暮れる老人の姿を見て人工栽培を志し、開発に成功すると真っ先にこの老人に種ゴマをプレゼントしたんだそうです。しいたけ栽培の歴史にこんな美談があったなんて、ちょっと感動的ですね。
「菌」を利用するといえば、しいたけ以外にも納豆やお酒、味噌なんかもそうですね。目に見えない「菌」というものの特性に気付き、上手に利用した先人の観察眼、洞察力と智恵。そしてそれを安定生産に結びつける技術。よくよく考えてみると、本当にすごいことだなあと感心させられます。ぜひとも私たちも見習いたいところですね。なんたって農業は自然や生きものが相手ですから。こういった感性はかなり重要な気がします。
さてさて、長々と余計なことばかり書いてしまいましたね。反省反省。。。軽い気持ちから始めた拙い観察でしたが、いかがでしたでしょうか。成長するイメージだけでも伝わっていれば嬉しいです。 〈完〉
