そしてこのように加工してマメコバチの巣にします(写真は昨年の巣)。ハチの気持ちはよく分かりませんが、きっと彼らも身近な材料で作られた巣のほうが住みやすいのではないでしょうかね?
さて、3回に分けて耕作放棄地の葦を活かす取り組みを書いてきました。ただ、現在では刈ること、加工すること、その他諸々に手間暇がかかるため、中国産の葦や出来合いの巣を使っている人がほとんどらしいです。農村の現状からしてこれは仕方のないことだと思いますが、葦は水質浄化や小鳥の住処になるなど環境保全に役立つ植物です。また、葦簀(よしず)など日本人の生活に深く関わってきた植物でもあります。人間がひと手間かけることで保全できるのなら、なんとか護ってやりたいものだと個人的には思います。そして、このような「農産物価格には反映されないけど社会的には意味ある行為」に、もう少し価値を見いだすような社会であってほしいな、とも思います。(めぐ)